3DCG

2013年8月23日 (金)

映像作品を作るという事

CGアニメコンテストの主催者である Project Team DoGA代表、かまだゆたか氏の日記『テーマ』で書かれた内容について、ちょっと私見を。
リンク先の掲示板に書くと色々アレなので、敢えてここで発言させて貰います。

このエントリを見た時点で「ああ、こりゃ荒れそうだ」と思ったら、案の定の展開ですね。
もちろん自分は20年以上もCGアニメコンテストを見続けてきてて、一応初心者部門に入選した身なわけですが、故にかまださんの発言については、うなずけるところが多々あります。

この20年でCGアニメの技術面は、それこそとんでもない速さで向上しました。
わずか5年前の作品であっても、今見れば古臭く感じる事だってあります。
しかしちょっと冷静に考えてみれば分かりますが、映像作品の価値って技術面だけじゃないですよね?
過去に高評価を受けた作品の中には、同年入賞の他の作品より技術面では明確に劣ってる物も少なくありません。
じゃあ何故それが高評価なのかと問えば、それは他に類を見ないテーマの選択であったり、抑えきれないパッション駄々漏れであったり、正気の沙汰とは思えないとんでもない物量を単独で作り上げていたりしたわけですよ。

要するに、他と同じ様な内容なら、より映像の美しい物が上位になるでしょう。
映像のレベルが同じなら、例えば音声のない作品より音声付きの方が高評価になる可能性が高い。
でも勝負できる処は、もっと別にいくらでもあるよって事なんです。

もっとも、そんな作品が増えている理由もちょっとは思い当たります。
つまりそれは、大学や専門学校の課題や卒業制作を応募するケースが多数を占めているから。
学校の先生に提出する物だと、パッション駄々漏れの作品にはなりにくいですわね。

でも思うんですが、折角映像を個人製作するんですから、自分の好きな物をやりたいように作ればイイんです。
それが法(レギュレーション)に抵触する内容でない限りは、どんなもんだってイイはずです。
少なくともCGアニメコンテストにおいては、下手に審査員受けを狙った作品なんか作っても、簡単に見透かされますよ。
他に類を見ないユニークなアイディアは、必ず誰かの目に留まるはずです。

イイんですよ一発ギャグだって、それで来場者を全員笑わせられれば勝ちなんです!
少なくとも自分は、会場の大爆笑を耳にしてすげえ嬉しかったですよ。
それだけのインパクトがあると、たかが初心者部門でも「ああ、あの」って記憶に留めて貰えたんだから。
だから大人しい小奇麗にまとまった作品なんてゴミ箱に突っ込んじまえ、もっと弾けて見せろよって言いたい。
今劇場公開中のパシフィック・リムとか、一目見りゃその駄々漏れのパッションが伝わるでしょ。
某大御所の一連の劇場アニメなんて、オブラート引っぺがせば真っ黒なドロドロが丸分かりじゃないスか。
イイんですよそんなもんで、恥ずかしがらずに心の奥底にある物を解放しましょうよ。
そんな作品が応募されてくれば、他の審査員はともかく、かまだ氏ならきっと猛プッシュしてくれると思いますよ。

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2013年6月 1日 (土)

一区切り

InfoseekのIsweb消滅以来、やらなきゃいかんと思いつつ中途半端で止まっていた、Pixivへの過去CGのアップロードが、おおむね終了した。不惑になってからこっちはほとんど新規CGの作成をしてないんだけど、この一区切りを機にまた何か作りたいと思わなくもなかったり。

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2012年10月29日 (月)

24th CGアニメコンテスト入選作品上映会

去る10/27、例年通りCGアニメコンテストの入選作品上映会&CGアニカップ2012日本×欧州×台湾親善試合を見に、京都まで行ってきました。
コンテストの方ですが、今年はグランプリ作品はなかったものの、『入選ボーダー上に大量の作品があって選考が難しかった』と言うだけあり、作品のレベルは高かったですね。
また今回は『初心者部門』のエントリー数が急落したらしいのですが、昨年の同部門のレベルの高さに、本当の初心者がビビッタのではないかとの事。
10年前に同部門の第一号として先陣を切った自分から言わせて貰えば、何か一箇所でも優れていれば入選できるので、おじけることなくチャレンジして欲しいと思います。

で、第二部のCGアニカップ。
昨年までは3年連続でフランスのe-マジシャン入賞者から選抜されていたわけですが、昨年は開催がなかったとの事。
そこで今年の欧州代表は、デンマークを中心としたメンバーがやってきました。
これに台湾代表が加わった3地域対抗戦ということで、例年以上に白熱した対戦となっています。
優勝した欧州チームは、本当に凄い作品ばかりでした。
『ビョルンの伝説』『スペース・スタリオン』あたりは、是非一度ご覧いただきたいですね。
台湾の作品も、こう言ってはアレですが、予想以上にハイレベルでした。
会場にも多数の留学生と思しき中華系の応援団が来ていて、スタッフ・入賞者を除けば、数で日本人より多かったのではと思えるほどでした。

ただ、その中華系応援団の一部に、マナーの悪い人がいたのには辟易しました。
タブレット端末でコンテストとは無関係の、あちらの映画だかドラマだかを見続けている女性とか、上映中にポリ袋をバリバリ言わせてる人とか、スマホのバックライトを明かりにして書き物を続けてる人とか。
作品を見ず、他人の鑑賞を妨害するような人は、最初から来るなと思います。
おそらくネットなどで動員をかけられたのでしょうが、こういう迷惑行為を行う人間は、主催者側で排除できないものでしょうか。
入場無料のイベントとはいえ、こちらは高い航空券代を払って来てるので、次回以降は会場に来ないでネット中継見るだけにしようって気になりましたよ、これマジ。

リンク: 入選作品上映会 | CGアニメコンテスト.

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2011年10月15日 (土)

京都遠征『CGアニメコンテスト&CGアニカップ』まとめ

ずいぶん経っちゃいましたが、現場で実況のつもりで書いたものをUPします。
モバイル端末に入れっぱなしで、そのままになっていたものです。(大汗)

―――――
『第23回CGアニメコンテスト(初日)』

今年もやってきました、CGアニメコンテスト。
自分が初心者部門に入選したのが第14回なので、上映会に来るのは今年で10回目ってことになります。
会場は一昨年と同じ、京都コンピュータ学院。
フリーのWi-Fiがあるかなと期待してたんですが、そこまで甘くはなかったようです。(^_^;)

さて、今年の目玉は本当に久しぶりのグランプリが出たこと。
とは言っても、初日の今日はまだ上映されないんです。
明日のCGアニカップ・日仏対抗戦の日本代表作品だからです。
当たり前ですね。

本日は入選6作品、外伝(選外だけど面白い)作品、初心者部門賞作品、佳作1作品、部門賞作品からエンターテインメント賞、美術賞の作品が上映となります。
以下、作者名などは原則的に敬称を略させていただきます。

●入選
◎「てるさまと猫」ぽよ
 第20回に「まひる・ぷれでぃくしょん」で入選した、萌え系が得意な監督の新作。
 今回は雨乞いの神様にさせられた、役に立たないてるてるぼうずと猫のほんわかしたお話。
 前作ほどの派手さはないが、良くまとまった良作。

◎「Anemone」山元隼一
 メッセージ性の強い2Dと3Dのハイブリッド作品。
 ベタな題材ながら、しっかりとまとめられてると思う。
 サイレントで仕上げたのも、いい効果になっている。

◎「赤ずきんと健康」井上涼
 完全に味で勝負するタイプの2D作品。
 作品も脱力系なら、作者もかなりな脱力系だね……。
 投げっぱなしなラストも、味といえば味。
 毎回お笑い系の強い会場審査員特別賞を、見事にゲット!

◎「JAPAN -The Strange Country」田中健一
 メッセージ性の強い、プレゼンテーション映像。
 作者の留学経験を生かした、日本を一歩離れた視点からシニカルに捉えたもの。

◎「GARDEN」花輪幸輝
 3Dのアート系作品。
 短い尺でセンスを感じさせる、清々しさのある小品。

◎「雨ふらば 風ふかば」沼田友
 卒業製作で11ヶ月を費やした大作。
 長い上に映像的には稚拙だが、その尺を退屈させない力がある。
 これで技術力のあるスタッフと組めば、もの凄い物が出来るかも知れない。

●外伝作品
◎「サイエンスを、正しく、楽しく。」瀬尾拡史
 法医学にCGを持ち込んだパイオニアの、これまでの実績をまとめたもの。

◎「聖エトワール学院」Ginko
 一見少女マンガ系の2D作品だが、結構黒い国際政治ネタ。

●外伝大賞
◎「GASUO'S MOVIE」AMAIMASK
 今回は純粋に次点だそうで、確かに良くまとまっているけど、突き抜けたところには欠けるか。

●初心者部門賞
◎「veil」自由ヶ月
 メッセージ性の強い作品で、とにかく絵面がカッコいい。

●佳作
◎「rain town」石田祐康
 昨年「フミコの告白」で入選した人の新作。
 前作とは真逆の作品性に、とにかく驚かされる。
 それだけの芸幅があるということなので、また次になにをやるのか期待したい。

●エンターテインメント賞
◎「ロボと少女(仮)完全版(仮)」アオキタクト
 今までもTwitterやその他の場所で語ってきたんで、なにも言うことはありません。
 とにかく面白いので、DVD買ってあげてください。

●美術賞
◎「灯花」助川勇太
 無生物や植物を動物のように動かす、CGのお手本のような作り。
 でありながら陳腐ではなく、キレイなだけじゃなく上手くまとめている。

総評は二日目の終了後に。

―――――

『CGアニカップ日仏親善試合(二日目)』

やってきました二日目、CGアニカップ日仏親善試合。
まずはかつての入賞者でアニカップ代表でもあった、山本蒼美監督の初商業作品「この男子、宇宙人と戦えます。~僕らのセカイのまもり方」特別上映会。
これはまずアニメイトTVのポイント交換景品となり、その後一般発売になるもの。
内容の一般公開はこれが初だそうです。

壇上に山本監督とかまだ氏が登場し、いきなり恒例の監督からかまだ氏への恥ずかしいメール暴露から。
製作の経緯などを説明し、本編上映へ。
まあ、彼女らしいセカイ系炸裂のアレです。
ともかく見てください、得難い才能の持ち主であることは間違いないので。
とりあえす上映後の監督サイン会は盛況なので、良かったですね。
セカイは彼女に優しかったってことで。

休憩時間をはさんで、いよいよ本日のメインイベント「第3回CGアニカップ日仏親善試合」。
まずはオープニングアニメで前回までの戦いの結果おさらいと、今回の経緯が説明された。
その中で、毎回日仏対抗である理由が遂に明かされた。
なんと他国との対戦の話自体は多々あれど、毎度寸前で流れているというのだ。
しかも今回、フランスのe-Magicianも例年通りの開催が中止されたという。
そんな流れで、昨年のe-Magician入賞作品から選抜された5作品が、今回の戦いにエントリーしてきた。
審査は日・仏・中の審査員計五名を基本とし、会場の拍手を加味して下される。
勝敗の結果は公式サイトより、下記の通り。

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「作品名」作者名 審査員の得票数 , 拍手君の値
■先鋒
・「ルネの世界-体」 ルノー・ジャイレット 3,458
・「Tube」 奇志戒聖 2,601
勝敗判定:有効:フランス

■次峰
「モビール」 ヴェレーナ・フェルス 0、1032
「おにしめおたべ」 今林 由佳 5、758
有効:日本

■中堅
「流れ」 サボー・ドロッチャ 1、553
「やさしいマーチ」 植草 航 4、812
技あり:日本

■副将
「チェルノキッズ」 マチュー・ベルナダ 1、873
「チルリ」 川サキ 4、818
有効:日本

■大将
「闘牛」 マウロ・カッラーロ 2、620
「これくらいで歌う」 椙本晃佑 3、951
技あり:日本

―――――

以下、各作品の感想です。

◎先鋒戦
フランス代表:「ルネの世界~体」Renaud Jaillette
 実写素材を合成した、かなりセクシャルで且つグロテスクさのある作品。
 しかしその構成力は力強く、目を離せない魅力が感じられた。

日本代表:入選「tube」奇志戒聖
 作者はホラーを得意とするコンテスト常連のプロ作家で、「CGアニメ市」で配信する予定の連作の一本目でもある。
 シチュエーションホラーと称するジャンルで、オチに向けての伏線の張り方が見事だった。

◎次鋒戦
フランス代表:「モビール」Verena Fels
 モビールにぶら下がった、ぬいぐるみっぽく処理された動物たちのユーモラスな姿。
 女性の作品らしいかわいらしさと、いかにも欧州的なデザイン性に高評価。

日本代表:入選「おにしめおたべ」今林由佳
 こちらも女性の手による、いかにも日本的な料理を食材をキャラクター化して見せる作品。
 淡い色調の手描きアニメと母子の会話のほのぼのしたムードが、何ともかわいらしい。

◎中堅戦
フランス代表:「流れ」Szabo Dorottya
 人生とは何かを問う、哲学的なアートアニメーション。
 その独特の色調と描線は、いかにも欧州の作品らしいところ。

日本代表:アニメーション賞「やさしいマーチ」植草航
 ミュージッククリップ作品で、作品の歌詞を高密度の作画で映像化したもの。
 歌詞と映像のシンクロが見事で、スタイリッシュな絵柄も良かった。

◎副将戦
フランス代表:「チェルノキッズ」Matthieu Bernadet
 日本では絶対に作られないであろう種類の素材を、大胆な処理と解釈で仕上げた問題作。
 製作自体は昨年であるとはいえ、これを代表に選んだことも日本ではあり得ないことだろう。

日本代表:入選「チルリ」川サキ
 ダークな世界観での、普通じゃないボーイ・ミーツ・ガール。
 しかもあっさり別れていってしまうのに、ちょっとびっくりした。

◎大将戦
フランス代表:「闘牛」Mauro Carraro
 ちょっとシュールなコメディー調の作品。
 キャラの造形などのセンスがいかにも欧州的で、テンポよく楽しめた。

日本代表:グランプリ「これくらいで歌う」椙本晃佑
 これも入賞常連作家が、遂にグランプリを射止めた渾身のミュージッククリップ作品。
 センスの良さとメッセージ性、作画の妙とほぼ文句のつけようがない。

結果としては、昨年同様に4-1で日本の圧勝に終わった。
しかし印象的だったのは、審査員の判断と会場の拍手の結果が逆になった対決が二つあったこと。
また、審査員票と会場票の扱いの違いが明示されていなかったことが、分かり難くしていたと思う。
初日と併せて、今回も『美少女分』や『バトル分』はやや少なめであった。
きっと作る方も避けている傾向にあるんだと思うけど、次回はそっち方面も期待したいなぁ。

リンク: 第23回CGアニメコンテスト 審査結果.

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2011年9月 4日 (日)

CGアニメコンテスト告知

◇===============================================◇
 10/1 「CGアニメコンテスト」入選作品上映会、
 10/2 「CGアニカップ」日仏親善試合のお知らせ
◇===============================================◇

 日本、EU、中国の最新・トップレベルのCG・アニメを集めた
上映イベントを行います。ぜひ、ご来場ください。

■ 2011年10月1日(土) ■
13:00~17:15 : 第23回「CGアニメコンテスト」 入選作品上映会
18:30~20:30 : 映像クリエイター交流パーティ in「MACHI・DECO」

■ 2011年10月2日(日) ■
13:00~13:45 : 「この男子、宇宙人と戦えます。」先行特別凱旋試写会
14:00~16:00 : 「CGアニカップ」 日仏親善試合
16:10~17:45 : ゲスト講演「経済大国中国のアニメ戦略」 王川監督

■会場: 京都コンピュータ学院 京都駅前校本館 6階大ホール
    (京都市南区西九条寺ノ前町10-5 JR京都駅 西8分)

※入場無料・予約不要(来場者多数の場合、入場制限あり)

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
◆【CGアニメコンテスト】
 国内で最も伝統があり、世界で活躍するトップクリエイターを
多数輩出している、国内最大規模のデジタル映像コンテスト。
上映会では、全作品ノーカットで上映する他、作者のトークなども。

◆【CGアニカップ】
 競技的要素を入れた国対抗の団体戦のCGアニメ上映会。
 日本代表チームは、「CGアニメコンテスト」から、フランス代表
チームは、EU16カ国が参加するデジタル映像フェスティバル
「e-magiciens」から、5作品ずつ選抜。
 両チームの作品を交互に上映し、来場者の拍手による勝敗
判定をしながら、先鋒戦から大将戦までの5試合を行う。

◆【この男子、宇宙人と戦えます。】
 「CGアニメコンテスト」出身の山本蒼美さんが、商業作品を
初監督。全世界に先駆け、試写会を敢行。舞台挨拶あり。

◆【経済大国中国のアニメ戦略】
 中国の北京青青樹動漫科技有限公司会長であり、大ヒット
アニメ「魁拔」の王監督による中国のアニメ事情の紹介。
“中国はアニメでも日本を越えるのか?”

◆【MACHI・DECO】
 “街を映像でデコレート”。京都マンガミュージアムの壁面を
キャンパスとした屋外映像イベントに合流して、クリエイター達の
交流パーティを実施。一般来場者も参加可能。

※時間、内容などは、予告無く変更されることがあります。

◇-----------------------------------------------◇
・主催: KYOTO CMEX実行委員会(DoGA、京都市他)
・問い合わせ先: DoGA内コンテスト事務局 contest@doga.jp
・詳細URL: http://CGanime.jp/EX/
◇-----------------------------------------------◇

リンク: DoGA日記.

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2009年10月30日 (金)

CGアニカップ「南海の大決闘」のお知らせ

 日本やヨーロッパの個人制作CGアニメを集めた上映会
「南海の大決闘」を、11月7日(土)13:30より、なんばパークス
ホールにて開催します。

 これは、本年9月に京都にて行われた「CGアニカップ
日仏親善試合」が大変好評なため、大阪でリバイバルされる
ものです。
 日仏親善試合は、「CGアニメコンテスト」から選抜された
5作品による日本代表チームと、フランスの「e-magiciens」という
コンテストから選抜された5作品によるフランス代表チームが、
柔道の団体戦のように、先鋒戦から大将戦までの5試合を行い、
優劣を競うという上映会でした。
 今回の「南海の大決闘」では、さらに大阪芸大チームが
加わり、三つ巴の戦いが繰り広げられます。

 作品の勝敗は、単に審査員に委ねられるのではなく、来場者の
拍手の音量を瞬時に測定、点数化する「拍手測定装置」が用い
られます。

 皆様ぜひ、お誘い合わせの上、ご来場ください。

イベント名:CGアニカップ エキシビション
     第6回 大阪ミナミ芸術祭
     「南海の大決闘」
開催日:2009年11月7日(土)
時間:開場13:00 開演13:30 終了17:00(予定)
会場:なんばパークスホール
   大阪市浪速区難波中2-10-70 7階
主催:ミナミまち育てネットワーク
共催:大阪芸術大学、DoGA
内容:
  ・日本代表、フランス代表、大阪芸大代表の各々5作品の
  CGアニメを上映。
  ・先鋒戦から大将戦まで5試合行い、勝利チームを決定。
  ・審査員と観客の拍手で勝敗を判定。
その他:
  ・入場無料、予約不要
  ・お問い合わせ先:contest@doga.jp
  ・ちらし表:http://doga.jp/~kama/nankai/omote.jpg
  ・ちらし裏:http://doga.jp/~kama/nankai/ura.jpg

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2009年9月28日 (月)

CGアニメコンテスト入選作品上映会に行ってきた

開催そのものが危ぶまれていながら、時期を大幅に遅らせてKYOTO CMEXのイベントの一つとして開催された、第21回CGアニメコンテスト入選作品上映会。
今年は海外との対抗戦である「CGアニカップ」日本代表選考会を兼ね、日仏対抗戦が翌日に行われる形でした。
で、日本代表に選ばれた5作品についてはアニカップでの公開ということになっているので、なんと初日には見られなかったのです。
でも、会場の都合からアニカップは終演の時間が遅くて、見てると飛行機の最終便に間に合いません。
予定通りに会が進行していたとして、大将戦の前あたりに会場を出ないといけないのは、さすがにフラストレーションがたまります。
新幹線なら辛うじて帰れなくもないのですが、熊本に着くのは日付が変わった後になりますしね。
せめて終演が6時なら、何とかなったのに。
ぐしぐし。

そんなわけで、日本代表の5作品とフランス代表の5作品は見れてないのです。
また、そんな形式の都合上まだ入選作品集のDVDも発売されてません。
例年はDVDで作品を見返してから感想を書くんですけど、今回はそれも出来ないわけで。

まあ、そんな理由でとりとめもなく、雑感だけ書かせていただきます。

◎会場について

京都コンピュータ学院の大ホールが使用されましたが、キャパは約600と以前大阪会場になっていた中ノ島公会堂とほぼ同じ。
新しい施設でもあり、コンピュータの専門学校らしい特徴として、椅子の背にはテーブルがついていて、足元に電源とLANのソケットまであります。
CGアニメを見る環境としては、かなりいい感じだったと思います。
客入りは残念ながらフルハウスとまでは行かず、まだ過半は以前から来ていたファンで占められていました。
もっと新しい血が入ってくるといいのになと思います。

◎全体の進行その他について

5作品を翌日送りにしたことが奏功して、例年と違い時間が押すこともなく、また入選者座談会での観客からの質問が、省略されることなく行われたのは好感できます。
また、主催が近畿経済産業局や京都府・京都市との合同となった都合上、「休憩時間の放送事故」は完全になくなりました。
これはまあ、致し方ないことでしょう。
今はそういう傾向の作品を発表する場も、いくらでもあるわけですから。
コンテスト出身者の近況報告では、岸本監督の「カマキリのアレ」がサンライズから商業作品としてリリースされることが決定したようです。
期待しちゃってイイですか?

◎全体の作品傾向について

事前にアナウンスされてましたが、長尺の作品が増えました。
初日上映分でも10分以上の作品が4本ありましたが、いずれもだれることなく見ることが出来たのは、単純に素晴しいと思います。

個々の作品感想は、長くなるので後ほど別に。

◎吉浦監督トークショー「"イヴの時間"がとりあえず終わって」

吉浦監督は私が初心者部門に入選した第14回コンテストで初入選なので、いわば同期です。
「イヴの時間」については昨年予告を見て、共同制作で吉浦監督らしさを維持しつつ完成させられるかちょっと心配してたんですが、完全に杞憂だったようです。
今回は第一話のディレクターズ・カット版が上映されましたが、うん、見事に吉浦テイスト。
作品の面白さは見れば判ると思うので、今GYAOで全話無料でやってるので見てください。
で、トークショーのタイトルにある「とりあえず終わって」ということですが、今のところ緘口令が敷かれているようです。
つまりはそういうことらしいので、作品のファンの方はご期待ください。
今回とても良かったのは、製作工程をスライドショーにして見せてくれたこと。
これだけでも今回は見に行った価値がありました。
吉浦監督の次回作も期待したいですね。
リンク: CG ANIME EX.

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2009年9月12日 (土)

CGアニメコンテスト&CGアニカップのお知らせ

「第21回CGアニメコンテスト入選作品上映会」と
「CGアニカップ 日・仏親善試合」が9月26日(土)、
9月27日(日)に、京都のコンテンツイベント
「KYOTO CMEX」の一環として開催されます。

今年のCGアニメコンテストは、例年以上にテーマや
ストーリーのしっかりした見応えのあるハイレベルな
作品が集まっています。
さらに、「イヴの時間」の吉浦監督のトークショーも開催。

CGアニカップは、EU16カ国が参加するデジタル映像
コンテスト「e-magiciens」から選抜されたフランス
代表チームが来日。CGアニメコンテストから選抜された
日本代表チームと、柔道のような団体戦を行います。
その勝敗は、来場者の皆さんの拍手の音量で判定。

日・仏のトップクリエイター達の最新アニメが一堂に
会する2日間、皆様お誘い合わせの上、ぜひご来場
ください。

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◆1. 第21回 CGアニメコンテスト 入選作品上映会
開催日:2009年9月26日(土)
時間:開場12:30 開演13:00 終了18:00(予定)
内容:
  ・コンテストに入選したCGアニメ作品約15作品の上映
  ・受賞者を交えての座談会
  ・吉浦監督作品「イヴの時間」ディレクターズカット上映

◆2. CGアニカップ 日・仏親善試合
開催日:2009年9月27日(日)
時間:開場14:10 開演14:40 終了19:00(予定)
内容:
  ・日本代表とフランス代表の各々5作品を上映。
  ・先鋒戦から大将戦まで5試合行い、勝利国を決定。
  ・審査員と観客の拍手で勝敗を判定。

◆3. 共通事項
会場:京都コンピュータ学院(kcg)
   京都駅前校本館 6階 大ホール
   京都市南区西九条寺ノ前町10-5
交通:JR「京都駅」下車、八条口より西へ徒歩8分
入場料等:入場無料、予約不要
お問い合わせ先:contest@doga.jp
詳細URL:http://CGanime.jp/EX/

リンク: CGアニメコンテスト&CGアニカップのお知らせ.

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2008年5月25日 (日)

第20回CGアニメコンテスト入選作品の感想

大阪上映会も終わったことですので、そろそろ第20回CGアニメコンテスト入選作品の感想を書きます。
前回も「これはあくまで感想であって、評論ではない」と書いたんですが、ちゃんと読んでない方から、時期ハズレに異次元感覚のご意見を頂戴しております。
オイラはあくまで一観客であって、偉そうにふんぞり返ってるような評論家のセンセイじゃございませんので、そこんとこ一つ『た~の~む~よ~』(スケルトンTV風に)ってことで。
例によりまして、作者の敬称は省略させていただいております。

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■入選

*『扉』:山崎伸浩

●まず、とにかく画が綺麗。
素材集なんかも上手に使ってるんだとは思うけど、ソフトの機能をちゃんと使いこなしている印象です。
看板の文字とか、細かいところも行き届いているし、全体に巧いですね。
作品内容はややありがちながら、訴えたい内容が素直に伝わる作りには好感が持てました。
技量のある方だと思いますので、別傾向の作品も見てみたい気がします。

*DEVOUR DINNER~肉編-Meat version~:水江未来

●昨年の「LOST UTOPIA」の人。
前回は「嫌いではない」とコメントしましたが、同じ芸風で2作3作と見せられると、さすがに辟易します。
しかもコンテストではショート作品のオムニバスを全部繋げてあったので、余計にお腹一杯な感じ。
本人の細胞モチーフへの拘りは解りますが、個人的にはもう結構ですというところですね。

*星に願いを:安芸ゆうり

●昨年の初心者部門賞から、今年は入選にステップアップ。
DoGA-Lシリーズでの本選入選は、実に9年ぶりの快挙だとか。
緻密に作りこまれた背景と叙情的な作風が売りですが、人物表現に関してだけは、さすがにツールの限界を感じました。
絵面の問題で少々損をしていますが、内容はヒューマニズム溢れるお話で、ストーリーの組立ても上々だと思います。
例えば背景をLシリーズで作画して、人物を他のツールで作ってコンポジットするとか、そういったアプローチの検討が今後は必要なのかもしれません。

*黒こぐまと森のせんろ:タナカウサギ

●コンテスト常連と言っても良い、タナカ氏のかわいい動物を主役とした作品。
ストーリーらしきものは余りありませんが、とにかく造形とモーションが見事に可愛さを演出しています。
続編のゾンビベアがどんな作品になるのか、非常に興味深いですね。

*世界一の花火:Fruit Lab.

●詩にイラストと音楽を合わせた、とても綺麗な作品。
ただ、やはりこれをアニメーションと呼んでいいのかどうかは、ちょっと頭をひねります。
作品の方向性が、ややコンテストに合っていなかったのは残念ですね。
でも映像作品というくくりで見るならば、非常に優れた作品だと思います。

*アースウォード:大和 秀夫

●動きの良い剣戟アクション、ただしストーリーは未完。
モデリングはやや荒削りですが、モーションはかなり良いと思います。
まるで週刊少年ジャンプの打ち切り作品のような終わり方が、ある意味逆にインパクトになっているので、続きが出来たらどうなるのか、ちょっと微妙な気もします。

*flower:小山 和希

●粘土アニメのような質感の、メルヘンチックな作品。
テーマ自体はありがちかもしれませんが、丁寧にそつなくまとめ上げた印象です。
また違ったアプローチの作品も、見てみたいと思います。

*mama & marmalade & me:山下 順平、水野 由梨

●これもメルヘンチックな、2D系作品。
ちょっと尺が長くて冗長だと言う人もいましたが、私は結構OKでした。
影絵調の表現が上手くはまった印象があります。

*アメリカ大統領アメリちゃん:AHOBOY☆ヒロシ

●前作スペード5シリーズもバカ(褒め言葉)でしたが、これもとんでもない大バカ(褒め言葉)作品です。
これは言葉で語るものじゃなくて、見て感じるものですので内容には言及しません。
言うまでもなく、今回の中では個人的エンタメ大賞作品。
東京での会場特別賞をぶっちぎりで持っていったのも、当然の結果でしょう。

*溺れる女:ぴろぴと(+水形)

●不快な音と怪しい画像を畳み掛ける、2D作品。
見る人によっては、精神的ブラクラと言ってもよいのでは。
独特のセンスは感じますが、個人的に二度見たいとは思いません。

*卵殻内明晰夢:ハイドラストローク

●シュールレアリスティックな、ファンタジー系作品。
押井守の作品に影響を受けているのだそうで、言われるとなるほどという感じ。
造形や映像演出は、かなり綺麗だと思います。

*雲の人 雨の人:上甲トモヨシ

●絵本チックな2D作品。
内容はもう一つピンと来ませんでしたが、作画力はかなりあると思います。
とにかくこなした枚数が凄いな、と。

*Abnormal Weather:hinotori

●過去に「Bio Trick」でも入選した人の作品です。
かわいい動物のキャラクターに、ちょっとブラックなテイストがベストマッチ。
短い尺でも見るものを魅了できる技量は、さすがだと感じます。
また笑える作品を見せて欲しいですね。

*Jack in the Box:増田 智美

●今回の3Dキャラクタ賞受賞作品。
内容はちょっと分かりにくいところもありますが、さすがにキャラ造形はすばらしいです。
かわいらしいキャラクターと、ほのぼのとした作風は見てて和みますね。
また違った内容の作品を見てみたい、と思わせるところがあります。

*彼らは、:伊藤公規

●劇画調の2Dキャラクターと、3Dのハイブリッド。
一部シーンでレイアウト設定などにやや難が見られますが、画力はかなりのものだと思います。
重い作風は好みではありませんが、この絵が生かせるシナリオと合わせると、凄いものが作れる可能性があると思います。

■佳作

*HOW TO COOK BREAKFAST?:山崎涼子

●欧州テイストの、2D作品。
擬人化された家庭用品たちが、とてもかわいいです。
なんとなくゲルマン語族に聞こえる謎言語のナレーションが、またいい味を出してて良いです。
尺も長すぎず、ちょうど良い感じ。

*Paper Play:山口 翔
*trip:山口 翔

●3D/2Dアニメと実写のコンポジット作品。
とにかく合成が上手くて、違和感がないのが素晴らしい。
「trip」の方は、手間のかかるロトスコープ技法まで使ってて、しかもそれが良い効果を出しているのが凄い。
演出や編集もかなりのレベルです。
それぞれネタ自体はありがちなのに、それを感じさせないほど単純に楽しい。
素直に、次回作にも期待したいです。

*まひる・ぷれでぃくしょん:ぽよ

●今回の萌え担当。
キャラ造形・モーションともかなりの高レベル。
ストーリー的にも、難しいガジェットを上手く使いこなしている印象です。
ただ唯一の難点は、作品全体のテンポが悪いこと。
モーションがゆっくり目の長いカットが多く、緩急がついていないのが惜しい。
やりたいことを全部やったが故に、あるいは見せたいところが多すぎるが故になのでしょうが、結果的に冗長さが目立ちます。
早く動く短いカットを上手く交えたり、あるいは大胆な省略を行って、視聴者に想像させる余地があっても良いのでは。
それらの手法で全体の尺を詰められれば、もっと良くなると思います。

■入賞

*パペと少年:KELLOW☆UP DATE FILM

●東欧の人形アニメっぽいテイストの作品。
この作品の凄いところは、長い尺をワンカットで処理しているところ。
そうでありながら作品のテンポもよく、見てて飽きさせません。
それにしてもモーションとか、どうやって編集したんでしょうか。

*Ascension:田島 清美

●インディー系バンド曲のPV作品。
作者の方は専門学校の講師の方だそうですが、教材用の短い素材映像以外の、まとまった作品はこれが初めてだとか。
登場人物全員が全裸なんですが、あえてローポリでカクカク状態にしてあるので、全然エロさがありません。
絵と曲のシンクロも良いし、曲の世界観を上手く視覚化してイメージを広げた作りは見事です。

■初心者部門賞

*camouflage:石川 藍

●これはCGならではの映像トリックとでも言うんでしょうか。
演出手法も上手いし、造形も見事でした。
次回作に期待させますね。

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なんて言うんですかね、例年だと、

 「うおお、こんなすごい作品をオイラも作りたいぜー!!」

とか、

 「何だよ、これならオイラでも勝てるんじゃね?」

とか感じて、創作意欲に火がつくんです。

それがね、今年はどっちでもない。
オイラのハートに火がつかない。
これってオイラの情熱が枯れちゃったの?
それとも……う~~~~~ん。

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2008年4月16日 (水)

告知と東京遠征日程

まずは告知から。

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■第20回CGアニメコンテスト入選作品上映会のご案内■

主催: Project TEAM DoGA
後援: 大阪府・大阪市
URL: http://doga.jp/contest/

 本コンテストは、“自主制作によるCGアニメ作品の発表の場を
設け、広く一般にPRするとともに、その質的向上を促進する”という
趣旨で、20年前から開催されています。
 日本では最も伝統があり、毎年400本もの作品が集まる国内最大
規模のコンテストとして定着しています。また、日本のデジタル
コンテンツ文化を代表するクリエイタを多数輩出してきました。

 この最先端のCGアニメ作品が、一堂に会すこの機会に、
ぜひご来場ください。

●東京上映会
開催日:2008年5月5日(月、祝日)
会場: なかのZERO 大ホール
交通: JR「中野」駅下車、南口より東へ徒歩7分

●大阪上映会
開催日:2008年5月24日(土)
会場: 大阪市中央公会堂(通称: 中之島公会堂)
交通: 御堂筋線・京阪「淀屋橋」駅下車、徒歩約5分

●共通項目
時間:開場12:00 開演12:30 終了18:00(予定)
注意:入場無料、予約不要です。
    朝10時から整理券の配布を開始します。
    来場者多数の場合は入場制限を行う可能性があります。

●内容
・入選したCGアニメ作品を20~30本上映
・表彰式・受賞者を交えての座談会・入選作品集DVDビデオの販売
・CGアニメ作家のオリジナルグッズの販売
・(東京のみ)都市伝説物語「ひきこ」試写会
      http://www.anec.co.jp/hikiko/hikiko.html
・(大阪のみ)CGアニカップ日本代表選手発表会

コンテスト詳細や過去の入選作品については
こちらをご覧下さい。(http://doga.jp/contest/)

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と言うわけで、毎年恒例の東京遠征です。
5/4昼に羽田着、6日までの滞在となります。
で、6日昼はDDTの後楽園ホール大会に行く予定ですよ、っと。

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