映像作品を作るという事
CGアニメコンテストの主催者である Project Team DoGA代表、かまだゆたか氏の日記『テーマ』で書かれた内容について、ちょっと私見を。
リンク先の掲示板に書くと色々アレなので、敢えてここで発言させて貰います。
このエントリを見た時点で「ああ、こりゃ荒れそうだ」と思ったら、案の定の展開ですね。
もちろん自分は20年以上もCGアニメコンテストを見続けてきてて、一応初心者部門に入選した身なわけですが、故にかまださんの発言については、うなずけるところが多々あります。
この20年でCGアニメの技術面は、それこそとんでもない速さで向上しました。
わずか5年前の作品であっても、今見れば古臭く感じる事だってあります。
しかしちょっと冷静に考えてみれば分かりますが、映像作品の価値って技術面だけじゃないですよね?
過去に高評価を受けた作品の中には、同年入賞の他の作品より技術面では明確に劣ってる物も少なくありません。
じゃあ何故それが高評価なのかと問えば、それは他に類を見ないテーマの選択であったり、抑えきれないパッション駄々漏れであったり、正気の沙汰とは思えないとんでもない物量を単独で作り上げていたりしたわけですよ。
要するに、他と同じ様な内容なら、より映像の美しい物が上位になるでしょう。
映像のレベルが同じなら、例えば音声のない作品より音声付きの方が高評価になる可能性が高い。
でも勝負できる処は、もっと別にいくらでもあるよって事なんです。
もっとも、そんな作品が増えている理由もちょっとは思い当たります。
つまりそれは、大学や専門学校の課題や卒業制作を応募するケースが多数を占めているから。
学校の先生に提出する物だと、パッション駄々漏れの作品にはなりにくいですわね。
でも思うんですが、折角映像を個人製作するんですから、自分の好きな物をやりたいように作ればイイんです。
それが法(レギュレーション)に抵触する内容でない限りは、どんなもんだってイイはずです。
少なくともCGアニメコンテストにおいては、下手に審査員受けを狙った作品なんか作っても、簡単に見透かされますよ。
他に類を見ないユニークなアイディアは、必ず誰かの目に留まるはずです。
イイんですよ一発ギャグだって、それで来場者を全員笑わせられれば勝ちなんです!
少なくとも自分は、会場の大爆笑を耳にしてすげえ嬉しかったですよ。
それだけのインパクトがあると、たかが初心者部門でも「ああ、あの」って記憶に留めて貰えたんだから。
だから大人しい小奇麗にまとまった作品なんてゴミ箱に突っ込んじまえ、もっと弾けて見せろよって言いたい。
今劇場公開中のパシフィック・リムとか、一目見りゃその駄々漏れのパッションが伝わるでしょ。
某大御所の一連の劇場アニメなんて、オブラート引っぺがせば真っ黒なドロドロが丸分かりじゃないスか。
イイんですよそんなもんで、恥ずかしがらずに心の奥底にある物を解放しましょうよ。
そんな作品が応募されてくれば、他の審査員はともかく、かまだ氏ならきっと猛プッシュしてくれると思いますよ。
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