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2010年7月

2010年7月 1日 (木)

アイスリボン、そして女子プロレスの未来

黄金週間から2ヶ月経ってしまったので、後楽園の観戦記はもう書きません。
ただ、10年ぶりに会場で観戦した女子プロレスは、こっちの予想をはるかに超えて、すごく面白かった。
もっとも、前回見たのが分裂後の全女でしかも地方大会なわけだから、比較対象にすること自体間違いだとも言えるけどネ。
もちろん、GAORAやSAMURAIではずっと女子も見てたんだけど、会場で見るライブ感ってのは全然違う。
アイスリボンの後楽園大会は男子とのミックスの試合も多かったわけだけど、メンバーも良かったし、何よりその試合が全体から浮いていないのが良かった。

インプレッションとして一番強かったのは、やはり真琴の成長。
デビューしたての頃、あれはGAMIプロデュース興行だったと思うけど、バトルロイヤルで恐怖のあまり入場することすらできず、リングに引きずり込まれて大向に睨まれただけでギブアップした、あの史上最弱・対人恐怖症女子レスラーだった彼女。
それが4年のキャリアを経て、立派にトップをうかがえる選手に成長していた。
今の真琴は身長もあり、身体も柔軟で、しかもきっちりとしたレスリングができる。
かつての『無気力キック』は、現在では立派な必殺技にまで昇華していた。

もちろん、目についた選手はそれだけじゃない。
この春から高校生になって、立派に一人前の選手に成長した、みなみ飛香。
身長も165センチまで伸び、小型の選手が多い今の若手の中では目立つ存在だ。
柔軟性を生かしたブロックバスターは、そのブリッジの見事さに息をのむほどだ。
スタイルもいいし、あの顔文字のコスチュームさえどうにかしてくれれば、立派なトップアイドルレスラーになれると思う。

「狂猿」葛西とのタッグでベルトを奪取した松本都は、もうイイ感じで頭がオカシイ。
見た目は可愛いのに、「どうしてこうなった」としかコメントのできない、不思議な存在だ。
こういう選手は女子では貴重なので、顔に傷がつかない程度に頭のオカシイ試合をしてもらいたい。

そして最後に、メインでさくらえみの牙城に挑んで砕け散った、りほ。
中学生となって、自分の身体の成長からファイトスタイルを変えなければならないことに戸惑う姿。
それでもアイスのトップを掴むと、涙ながらに宣言したのは立派だ。
進学を機にあっさりと引退を決めた、666のラム会長とは実に対照的である。

もちろん他にもたくさんイイ選手が揃ってるし、その誰もが個性的だ。
アイス後楽園大会の2日後にはNEOが解散を宣言し、女子プロレスは幾度目かの存亡の危機を迎えている。
私が見ている範囲では、アイスリボンがその救世主になれる可能性は極めて高いと思う。
これだけの逸材が揃っていて、しかも若い選手が多いアイスリボンは本当に有望な存在だと思える。

また別エントリで書くつもりだけど、19時女子も可能な限り見続けている。
そこには確かな未来の可能性がつまっている、そう思えるから。

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