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2007年5月11日 (金)

第19回CGアニメコンテスト入選作品上映会

5月5日、第19回CGアニメコンテスト入選作品上映会に行ってきました。
これからその感想を書きます、間違っても評論ではありません。
あくまでも私見ですので、炎上は勘弁プリーズな方向性で。
もちろん、建設的なご意見は色々聞かせて欲しいものであります。
作者名は勝手ながら、敬称を略させていただきます。

■入選

*THE NAKED APE:橋本 大七
●メッセージ性の強い3D作品。
フォトリアル系の絵作りの技量は、文句なく今回の中で上位に位置すると思う。
内容的には普遍的なテーマを、そつなく堅実にまとめている。
逆を言えばオリジナリティに欠け、テーマがありきたりすぎるとも言える。
現状ではCG技術者としては優秀だといえるが、作家性がやや薄い様にも感じる。

*ツキ姉と僕:井端 義秀
●ほのぼの・ちょっとホロリ系の、キャラ2D・背景3Dハイブリッドの作品。
絵柄は基本的にかわいいとは思うが、多少好悪分かれるところがあるとは思う。
音声関係にプロを採用しているので、そこはちょっと反則気味か。
それを除いて評価すると、作画面・ストーリー面ではまだまだ甘いと感じた。
前作のような斬新さがない分、もっと基礎的な部分を充実させて欲しい。

*LOST UTOPIA:水江 未来
●アート系、哲学的テーマの2D作品。
とにかく作画量が圧倒的で、アダムとイブをモチーフとしたテーマも良くわかる。
絵柄は生理的にダメな人も多そうだが、個人的には嫌いではない。

*Re:set:貝 ナツミ
●2D系ちょっとメルヘンチックで、ぴりりと辛いかもしれない作品。
作者の人はゲームに詳しくなさそうなので、ある種の固定観念や勘違いで出来上がってる世界観だと感じた。
だが、絵柄と作風でそういう点に嫌悪感を抱かせないのだから、得をしている。
もっと違ったアプローチの作品も見てみたい。

*スペースネコシアター:青木 純
●2D系オムニバス猫まっしぐらギャグ。
昨年の「将棋アワー」の人だが、爆発力では昨年にやや劣る。
とはいえ、基本を押さえた手堅い仕事で、味があって十分に面白い。
短編作品にCMの手法を使用するのは、やはり基本テクの一つだと思う。
今回の中では、個人的に非常に好きな一作だ。

*RED MIRAGE:大四喜CGチーム
●押井リスペクト炸裂な感じの3D作品。
モデリングも稚拙で、テーマを十分に表しきれてないのが苦しい。
造形面をアップデートして作り直せば、印象が変わるかもしれない。
今後は表面的な劣化コピーでない、サムシングニューが必要だと思う。

*Cherry age:道田 真司
●3D作品、一部実写。
分かりやすい甘酸っぱい青春を、見事に描ききった良作。
くせのあるキャラクターだが、それが味になっている。
オチがやや弱い感じだが、それもこの作品には合っているのかも。

*Full Moon Party:椙本 晃佑
●2DのMTV系作品だが、昨年のものより着実にスキルアップしている。
曲と画のシンクロも見事で、この系統の作品としては高レベルだと思う。
次はストーリー性の高いものも見てみたい。

*カナコさんの話:ヒロモト アキノリ
●3D系ほのぼの学園SFコメディ。
詰めが甘い部分も見受けられるが、それなりに上手くまとまっている。
オチの説得力がやや弱いので、そこはもう一工夫欲しいところ。
キャラ造形的には手馴れた感じで、割と可愛く仕上がっていると思う。
コメディとしては、まあまあ合格点ではないかと。

*むきだしの光子:谷口 崇
●2D不条理ナンセンスギャグ。
とにかく絵柄のインパクトと、曲のセンスがすごい。
会場で見たときは死ぬほど笑った。
スタッフロールの歌は、本年度の劇伴では最高傑作といっても良いだろう。
残念ながら、繰り返してみるとインパクト以外はやや薄いとも感じた。
とは言え、ギャグの基本がちゃんと押さえられているので、十分笑える。

*HONEY CAM:御幡 駿
●アート系3D作品。
計算されたモノトーンと精密なモデリングで、非常に絵はきれいだ。
昆虫は元来極めてメカ的であり、そのアレンジメントは見事。
だが展開に乏しいので、申し訳ないが途中で意識が遠のいた。

*放課後、エメラルド:七尾 一哉
●ダークなテーマを内包しながら、ほのぼのと描かれた2D系作品。
正直、私はこういうのは得意じゃなかったりします。
様々な謎が投げっぱなしなのが、ちょっと消化不良かも。

■佳作

*空想少女:野山 映
●東欧っぽい作風が独特な、2D(FLASH)作品。
昔の紙アニメでよく行われた、「メタモルフォーゼ」の手法に近いか。
この画風でストーリーものも見たい。

*おはなしの花:久保 亜美香・井上 精太
●雑談の内容を視覚化するという、その発想がとにかく斬新。
二回使えるネタではないが、でもそのワン・アンド・オンリーをものにしたのはすごい。
次回作がどういう切り口になるのか、それがすごく気になる。

■入賞

★エンターテイメント賞
*放課後決闘クラブ:KAN
●キャラ2D、メカ・背景3Dのハイブリッド作品。
尺が短いながら、作者のやりたいこと全部やりました感が見て取れる。
だが戦闘シーンにおいて、やはりエヴァンゲリオンと同じBGMの使用法である以上、コピー以上のモノにはなっていないのが、出来が良いだけに惜しいと思う。
せっかくいい画なのだから、オリジナルBGMの方がより好印象になると思うのだが。
次回作では是非ご一考いただきたいと思う。

★映像賞
*nakedyouth:宍戸 幸次郎
●コンテスト常連の宍戸君の作品、当然ながら宍戸テイスト炸裂である。
スタティックで美しい背景描写と、線が少ないながら味のあるキャラクター。
そして根底に流れる少年愛とくれば、もうおなか一杯である。
それにしても、このエンターテイメントに対する怨念のような敵愾心は、どこから来るんだろう。

★作品賞
*49:岩野 一郎
●重いテーマを内包した、人形劇っぽい造形の3D作品。
冷戦時代のソ連邦を思わせる場所での、核ミサイル管理人とその家族。
暖かい日常と、非常なその任務の対比が唸らせる。
おそらく核爆発の被害エリアを象徴するであろう、ラストの地図とそれに描かれた円だが、知人はその意味が分からなかったという。
世代的なものもあるのかもしれないが、メッセージが伝わらないのは惜しい。
直接的に描写するのが憚られるなら、別の暗喩法も模索するべきかも知れない。

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外伝と初心者部門については、また後日。

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コメント

できないやつほど人の作品の批評が好き
だから評論家は嫌われるんですよ

投稿: fff | 2008年2月22日 (金) 17時41分

だーかーらー、評論じゃなくて感想だってばwww
しかもこんな時期ハズレになんでまた。
今年の締め切りはもう過ぎましたけど、何か応募されました?
オイラは忙しかったので、今年もパスでした。

投稿: ぱりりん☆彡 | 2008年2月24日 (日) 02時29分

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